2014年11月04日

夜道の短歌

街灯に蟷螂独り照らされて
思わず我も
じっと祈らん

虫の声
セックスしたいと泣き喚く
一度くらいは真似してみたい

夜道一人
聴こえるは唯虫の声
泣きたいのはこっちの方だ

秋風がやけに冷たいこの頃も
誰も我には
秋波送らず

新聞を配りし人とすれ違い
今日も朝日を
ここで迎える

文筆で
金を稼ぎし人々は
この感情を何と名付ける

今は唯
口を開けば恨み節
咳をするのも憚るこの身

居た堪れず
三畳間から逃げ出して
益体もない歌を詠む夜

posted by 淺越岳人 at 21:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 啄木ごっこ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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